須賀川に功績を語りつぐ仕事 事業者紹介Vol.2 SHOT M78大束屋&大束屋珈琲店

事業者紹介

ウルトラマンの生みの親、円谷英二監督の出身地である福島県須賀川市。ウルトラマンのモニュメントもいいけれど、ウルトラマンの魅力がぎゅっと詰まった場所があることは知っていますか?

円谷英二(つぶらや えいじ)監督とは?

日本の特撮監督、映画監督、撮影技師、円谷プロダクション設立者

本名:円谷 英一(つむらや えいいち)(1901年7月7日~1970年1月25日)

福島県岩瀬郡須賀川町(現・須賀川市)で誕生。実家は糀業を営む商家だった。1916(大正5年)11月、家族の反対を押し切り、操縦士を夢見て単身上京。日本飛行学校の第一期生として入学。その後、紆余曲折を経て1919年(大正8年)18歳で映画界へ足を踏み入れる。昭和における特殊撮影技術の第一人者となり、特撮映画界に多大な功績を残した「特撮の神様」と呼ばれている。代表作は「ゴジラ」「ウルトラシリーズ」など。(参考元:Wikipedia、ニコニコ大百科)

円谷 誠(つむらや まこと)ウルトラマンショップ SHOT M78/大束屋珈琲店オーナー

故円谷英二監督の生家跡である須賀川市中町14に、円谷プロ特別契約のショップである「ウルトラマンショップ SHOT M78」を2017年より正式にオープンさせた。英二監督生家の子孫であり、英二監督の残した功績を須賀川市民のみならず県内外から訪れる観光客に語り継いでいる。また、SHOT M78を本格始動する以前の2001年より「大束屋珈琲店」を創業。本格的な珈琲が楽しめると定評があり、自慢の腕を振るって、数種類もの珈琲豆を焙煎からドリップまで手掛けている。

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本日は宜しくお願いいたします。一般的に広く知られていることですが、円谷さんと英二監督のご関係をお聞かせください―

はい、分かりました。この場所は英二さんの生家で、私は英二さんの従妹の子です。うちの祖父が英二さんの5歳上の伯父だったんですが、英二さんは祖父の弟として兄弟のように育ちました。私自身は晩年の英二さんと少し交流があって、何度かうちに遊びに来たり、5、6歳の時に(英二さんの)世田谷の家へ遊びに行ったりした記憶があります。英二さんが須賀川に帰省した際は、祖父と昔話をしてしんみりしている姿を見たりしていましたね。

なるほど。英二さんもご実家のある須賀川に愛着を持たれていたんですね。こちらにお店を出された経緯をお聞かせください―

2001年にこの場所で珈琲屋を始めたんです。店内に少しばかり英二さん所縁の物を展示品という形で紹介していたんですが、震災後にウルトラマンで町おこしをしたいという話をいただいてね。私も色々な方にご協力いただいて「ウルトラマンに会える街づくり」などに関わってきました。須賀川市との提携も相まって、本格的にウルトラマングッズを販売する店を構えたいと考えるようになって、珈琲屋は後ろに移転して、2017年7月13日に「ウルトラマンショップ SHOT M78」を開きました。

店舗の奥にジノラマが飾ってありますが、何の建物でしょうか―

うちは元々糀屋だったんです。今の中町郵便局のところに味噌蔵があって、昭和58年に取り壊したんですが、私たちも遊んだ場所だし、英二さんが模型を作り始めた原点ということで大切にしたいなと思って作りました。

須賀川市とコラボされて開発された商品はありますかー

それがまだないので、これから作る予定です。今、店で取り扱っているものは、須賀川観光協会が窓口になって円谷プロとの版権などを調整して(グッズを)作りやすくして、須賀川市の各社が作ったものです。お菓子やリンゴジュース、市内の薬局で取り扱ってるオリジナルのおくすり手帳などを置いていますね。新しい商品が出れば、大体は置くようにしています。あとはサークルシュワッチさんとウルトラファミリー大集合グッズを毎年一回作っていて、私が物販の責任者なんです。前年に作ったものをセット売りしたりと色々考えながらやっていますが、出来るだけ多く商品を作って長く売れるようにしています。

 

 

やはり観光客の方は多くいらっしゃいますかー

そうですね。須賀川市内の方もいらっしゃるけど、県内外が圧倒的に多いです。遠方から来て立ち寄ってみたかったとかね。最近は平日にいらっしゃる方も増えました。子供からシニアまで年代は幅広くて、ゴジラやウルトラマン自体が年齢問わず人気があるからかもしれませんね。

須賀川中心市街地を中心にウルトラマンのモニュメントが徐々に増えてきていますが、どう感じていらっしゃいますかー

私が専門ショップを正式にオープンさせた理由の一つです。ウルトラマンのモニュメントとtette(2019/1/11よりオープンした須賀川市民交流センター)内に円谷英二ミュージアムが入ることで、私も街の回遊に貢献しようということでね。観光客の方々がモニュメントと記念撮影をして、ミュージアムを見て、最後にこの店に辿り着いてほしいと思っています。皆さんの終着点のような存在になりたいですね。

現在、人気のある商品は何ですかー

一番は指人形ですね。数は揃えてあると思います。うちのポリシーは、指人形などのコレクショングッズは常に揃った状態にしておくことです。あとはランチボックス、ジョッキ、カップ、ソフビ人形なんかがよく出ますね。お土産として人にあげたら喜ばれるんじゃないかな。

SHOT M78 今後の展望をお聞かせくださいー

物販に関しては素人同然でまだまだですが、女性やキッズ向けにファッション要素のあるグッズを増やしていく予定です。うちの女性スタッフたちの若い感性と企画力を借りてね。あとは、民間の機動力を生かして、フィギュアコレクターに向けた展示イベントが出来たらいいな。これから海外からの観光客が増える兆しを感じているところで、ウルトラマンはインドネシア、タイ、東南アジア諸国でも人気があるからね。うちもカード決済を出来るようにしたりなど受け入れる態勢を徐々に整えています。これからもどんどん挑戦していこうと思っています。

SHOT M78でお気に入りのウルトラマングッズを見つけたら、大束屋珈琲店へGO!円谷さんが選ぶ美味しい珈琲をいただきながら……。

静かな路地裏と「大束屋珈琲店」。至福の一杯とともに優雅な時を過ごす

ウルトラマングッズを十分に散策させていただいたあとは、すぐ後ろにある大束屋珈琲店へ。我々取材チームもお邪魔しました。店内に入ると、広々とした大きなカウンターが特徴的で小さな中庭を囲むように設計された窓からは柔らかな光が差し込みます。美味しい珈琲を味わうのに最適な環境です。

円谷さんのもう一つの顔

カウンターの席に座って一番驚いたのは、オーナーである円谷さんの表情が一変したこと!ドリップする手つき、コーヒードームを真剣に見つめる眼差しがダンディで惚れ惚れとしてしまいました。SHOT M78のオーナーとしての顔とは違う、そのギャップがとても魅力的です。ご自身が「つぶら」という喫茶店で育ったという円谷さん。「2000年に務め先を辞めました。親父が死んだこともあって、そろそろ珈琲でやっていこうかということでね」と店を開くまでの経緯を聞きつつ、珈琲の香りでリラックスモードに……。珈琲店を始めた頃は豆を焙煎する技術がなく、白河市にいる先輩のところに17年間通いつめ、2年前からはご自身で焙煎が出来るようになったとのこと!今では円谷さんの豆を目当てに来店されるお客様もいるのだとか。円谷さんの珈琲に対する熱意と努力が実を結んだ証です。

珈琲をメインに店を運営してきた円谷さんが見据える、今後の大束屋とはー

「今も力を入れていることですが、引き続きランチタイム(日替わりメニュー)で勝負していきたいと思っています。うちは女性客が7割でケーキ類の需要も大きかったので、お手頃な値段のケーキセットを始めました。お菓子は女性スタッフが毎日手作りしていて、結構人気が出てきています」と円谷さん。その他にも、来店者に対して様々なアプローチを計画している。「須賀川の街中は朝7時台からやっているところがないので、私が一人でも対応できるぐらいの簡単なモーニングを本格的に始めようかなと考えているところです」。ウルトラマンを通して街の活性化に貢献し、街中の需要の掘り起こしにも積極的な円谷さんの勢いは、今後も止まることはない。

ウルトラマンショップ SHOT M78/大束屋珈琲店

ウルトラマンショップ SHOT M78

営業時間:10:00~17:00

住所:福島県須賀川市中町14

TEL:0248-73-2488

定休日:火曜日

駐車場:10台(大束屋珈琲店と共通)

※鍛治町パーキング駐車券発行(駐車可能時間は17時まで)

大束屋珈琲店(オオツカヤ)

住所:福島県須賀川市中町15(中町郵便局となり)

TEL:0248-73-2488

定休日:火曜日

営業時間:8:00~20:00

モーニング:8:00~11:00

ランチ:11:00~14:00

 

【公式HP】https://ootukaya.jimdo.com/